一般に全ての細胞表面には糖鎖が存在し、各細胞を特徴付けている。レクチンは、この糖鎖に結合して様々な作用を示すことが知られている。
ニンニク(Allium sativum)の鱗茎中には、多様な成分が含まれているがその生理作用については不明な部分が多いのが現状である。当研究室ではニンニク鱗茎からニンニクレクチンとオリゴ糖を精製し、その抗腫瘍作用について研究を行っている。これまでの数種の細胞に対しニンニクレクチンの細胞毒性を調査してきた。その結果、ニンニクレクチンがマウス由来colon-26結腸癌細胞に対して抗腫瘍作用を示すことが明らかになった。また、ニンニクオリゴ糖も抗腫瘍作用を示すことが明らかになった。現在は抗腫瘍作用の作用機序の解明を含めた研究を行っている。
※西日本新聞(2006年6月18日)に
当研究室のレクチンの抗がん効果の記事が掲載されました。 |