一方、パラスポリン2分子をがん移植マウスに作用させ、生体でのがん研究も進めています。パラスポリン2を注射したマウスでは注射していないマウスに比べ、その腫瘍の体積は劇的に減少することを実証しました。今後はマウスへの投与方法や毒性を評価していく必要があります。このような研究を総合的に発展させ「応用毒素医薬」の開拓を行っています。現在では毒素のピンポイントな作用を薬に応用する試みが進んでいます。例えば、しわ伸ばしとして美容形成の分野で利用されている”ボトックス”は、もとはボツリヌス菌が生産する猛毒分子です。毒素の多様性やヒトへの安全性を考えると、Bt菌株から医療や環境に有用な生理活性分子を求めることは有効と思われます。